診療科目

矯正治療 出っ歯・受け口・歯列矯正

あなたはご自分の歯並びに自信が持てますか?

2016年にアライン・テクノロジー・ジャパン社が国内外で行なった歯並びにおける調査によると、「歯並びに自信がある」と答えたアメリカ人は全体の50%にまで及んだのに対し、日本人はわずか10%だったそうです。

歯並びにおける調査

もし、あなたもご自分の歯並びが気になるようでしたら、今からでも遅くはありません。

早めに矯正治療をした方が今後のためにも良いかも知れません。

というのも、歯並びは見た目だけでなく、歯の寿命や機能にもかかわってくる重要な問題だからです。

機能的な問題

そもそも日本人は、平均的に歯が大きく顎が小さいため、歯並びが悪くなりやすい傾 向にあります。

歯磨きをしっかりしたつもりでも、磨き残しができやすく、虫歯や歯周病になりやすいのです。

例えば、日本では「80歳で20本の歯を残しましょう」という「8020(ハチ・マル・ニイ・マル)運動」という運動がありますが、2007年に東京歯科大学の金子教授らが行なった調査によると、次のような結果が出ました。

  • 8020達成者の咬合状態は、反対咬合(いわゆる受け口)および開咬 (前歯が噛み合わない状態)は認められず、概ね良好であった。
  • 良好な咬合状態が多数歯の保存を可能にするものと思われる。 つまり、良い歯並び(噛み合わせの状態も含めて)によって、歯磨きがしやすく、虫歯や歯周病になりにくい
  • 噛む力が適正な方向にかかることで、噛み合わせの不調による問題が起きにくい

という事が歯が長持ちする一因になっているのではないかと思われます。

見た目の問題

機能的な問題だけではありません。
冒頭のアライン・テクノロジー・ジャパン社が日本在住の外国人100人に対して調査を行なったところ、実に76人もの人が「日本人の歯並びは悪い」と回答していたのです。そのコメントを見てみると、、、

日本在住の外国人100人に対して調査

「八重歯を可愛いと思う人もいるかもしれませんが、私はそうは思いません。率直に言って、先進国のなかで日本はおそらく最低の歯並びです」
(カナダ人 30代男性)

「たくさんの歯科医院があるのに、日本人の歯並びが整っていないことに驚きました」
(オーストラリア人 40 代男性)

「私が見てきたなかでは、ほとんどの日本人は歯並びが多少悪いと思いますが、費用がかかるので矯正治療をする気はないようです。また、歯並びの悪さを個性的や可愛いと思う人もいます。しかし、堂々と笑うことに抵抗がある人もいます。良い歯並びは自信を与え、良い印象をつくり出すと思います」
(フィリピン人 30代女性)

といったように、先進国どころかアジアの中でも日本人の歯並びに対する評価は低いようです。

ちなみに、欧米では良い歯並びは親からの贈り物として、子供に矯正治療を行うようですが、子供のうちだけでなく、一生の内に何度か矯正治療を行う人も多くいます。

矯正は大人になってからもできる

日本では一般的には「矯正は子供のうちにやるもの」というイメージが強く、「大人になってからでもできるの?」と聞かれることがあるのですが、何歳になっても適切に力をかければ歯は動きますので、歯がある限り矯正治療に遅すぎるという事はありません。

特に50代になるとエイジング(加齢)によって歯並びや噛み合わせが乱れてくると言われており、「若い頃は歯並びが綺麗だったのに、最近歯がずれてきた」という方は早めの対応をお勧めしています。

なぜ、日本人は矯正に消極的なのか?

日本人が矯正治療に消極的な理由のひとつに、「矯正装置が不自由で辛い」というマイナスのイメージの問題があります。

昔は金属のパーツ(ブラケット)と金属のワイヤーが一般的でしたが、現在はセラミックブラケットやホワイトワイヤーなどの白く目立たない器具で矯正治療を行うことも可能になっています。

ただし、セラミックブラケットにも欠点があります。

  • 割れることがある
  • 金属のブラケットに比べると大きく、付ける場所に制限が出たり違和感が出やすい
  • 金属のブラケットに比べるとワイヤーとの摩擦が大きい傾向にあるので、歯の動きが遅くなることがある

という点です。

また、ホワイトワイヤーも種類が限られていますので、治療法によっては適用できないケースがあります。

そこで、当院では、ブラケットやワイヤーの見た目が気になる方に対しては、「アソアライナー」というシステムを使ったマウスピース矯正という方法を提案しています。

マウスピース矯正

マウスピース矯正(アソアライナー)とは、透明で薄く、見えにくい素材で作られた、マウスピース型の取り外し可能な矯正装置です。
人前に出るお仕事をされている方でもストレスなく使用していただけます。

院長(秋本)も以前マウスピース矯正を行なっておりましたが、診療中を含めて矯正を行っていることを気づかれる事はありませんでした。

マウスピース矯正のメリット

  • 透明なマウスピースを用いて矯正治療を行うので、目立たない
  • 食事の時や歯磨きの時に自分で取り外せる
  • 装着時の違和感が少ない(ブラケットとワイヤーの矯正と比べて)
  • 虫歯の治療などがあっても並行して矯正治療を行える
  • 厚みの違う3種類のアライナーで矯正力をコントロールできるので痛みが軽減される。

マウスピース矯正のデメリット

  • 適応できるケースが限られる(前歯の矯正が主な適応症)
  • マウスピース作成のため、月に一度歯型を採る必要がある
  • 効果を発揮するために食事や歯磨きの時間以外は常に装着する必要があるので、使用時間が短いと効果が十分に現れない
  • 磨き残しが多い不衛生な状態で長時間マウスピースを装着していると、虫歯になるリスクがある

矯正用インプラント

当院では、マウスピース矯正以外にも、インプラントを使った矯正治療も行なっています。

矯正用インプラントとは、矯正治療用につくられた特殊なインプラントを一時的に顎の骨に埋め込み、歯を動かすための軸として使用することで、従来では移動が不可能・困難だった方向に歯を動かすことが 出来るだけでなく、治療期間を短縮させることもできます。

インプラントを用いた矯正治療と聞くと、大掛かりな矯正治療を想像されるかもしれませんが、通常のインプラ ント(直径約4ミリ)と比べると直径1.5ミリほどの細いインプラントを用います。

矯正用インプラントのメリット

  • 従来では移動が不可能・困難だった方向に歯を動かすことが出来る
  • 治療期間の短縮に繋がる
  • ヘッドギアなど大掛かりな装置を使わなくてもすむ

矯正用インプラントのデメリット

  • 麻酔(少量の局所麻酔)をして埋入や撤去をする必要がある
  • 取れることがあるので、再度埋入が必要になることがある
  • 部位によっては頬の粘膜にあたり、口内炎が出来ることがある

治療の流れ

上記のように矯正治療にもそれぞれメリットとデメリットがあります。当院では、カウンセリングや矯正治療検査で患者さんのご要望や歯の状態を把握した上で、患者さんに合った方法を提案させていただいています。

STEP.1カウンセリング

まずご要望をよくお聞きさせていただき、「矯正治療で改善可能なのか」「一般的な治療方法・期間・費用」をお話いたします。

STEP.2矯正治療検査

診断に必要なレントゲン撮影・写真撮影・歯型模型の作成を行います。

STEP.3治療計画説明

得られた資料を基に診断・治療計画の立案を行い、その内容をご説明いたします。治療内容に関して疑問やご不安がありましたらご遠慮無くおっしゃって下さい。

STEP.4治療開始

装置を装着し、矯正治療を開始します。治療中は数週間に一度の来院間隔になります。

STEP.5保定

歯を動かし終えた後は、後戻りが無いように簡単な保定装置を一定期間装 着していただきます。保定期間は歯を動かすのに要した期間によって異なります。

治療費

矯正歯科治療
矯正治療検査 3万円 診断費用を含みます
全顎矯正治療(上下顎) 80万円〜100万円 難易度・治療方法によって異なります
マウスピース矯正 50万円〜 治療期間によって異なります

*マウスピース矯正は適応症のみ