診療科目

歯周病治療

あなたはこんな症状はありませんか?

  • 歯を磨くと出血する
  • 口臭がすると言われたことがある
  • たまに歯が浮くような感じがすることがある
  • 揺れている歯がある
  • 歯が長くなってきたように感じる

もしひとつでも当てはまる項目があるとしたら、歯周病の疑いがあります。

歯周病とは?

歯周病とは歯垢(プラーク)の中に生息する歯周病菌によって引き起こされる感染症の一種です。

2001年ギネスブックにも「全世界で最も蔓延している病気は歯周病である。地球上を見渡してもこの病気に冒されていない人間は数えるほどしかいない」とありますが、中でも日本人の歯周病の罹患率は高く、日本人の30歳から69歳の歯周病の罹患率は80%を超えると言われています。
(平成23年度歯科疾患実態調査より)

「たかが口の中の病気」と侮ってはいけません。

歯周病を放っておくと大変な事態になります。

歯周病が進行すると…

初期の歯周病
初期の歯周病

歯周病菌が、歯と歯茎(歯肉)との境目のある歯肉溝という溝で増殖しすると、歯茎が炎症を起こし赤く腫れてきます。

中程度の歯周病
中程度の歯周病

歯周病菌の感染が歯を支える骨まで及ぶと、歯周ポケットの形成・歯を支える骨の破壊が起こります。

重度の歯周病
重度の歯周病

歯を支える骨の破壊が進むと、歯がグラグラ揺れてきて、最終的には抜歯に至ります。

歯周病の初期症状は歯茎が赤く腫れる程度ですが、これを放っておくと歯周病菌が歯を支える骨を破壊し、徐々に咀嚼機能(食べ物を噛み砕き、飲み込む働き)が衰え、最終的には歯を失うことになります。

咀嚼機能や歯を失うとどうなるでしょうか?

  • お肉など歯応えのある食物が食べられなくなる
  • 家族やお友達との食事で同じものが食べられなくなる
  • 歯が無いところや入れ歯が気になり、思いっきり笑えなくなってしまう
  • 丸呑みに近い状態になり、消化器系に負担が及ぶ
  • 栄養吸収が不十分になり、健康状態に影響を及ぼす

といったように、食べること以外にも様々な問題が発生してしまいます。
でも、歯周病の本当の怖さはそれだけではありません。

歯周病が全身に及ぼす悪影響

歯周病によって歯肉が腫れ、血管が拡張すると、歯周病菌が血管の中に侵入しやすくなります。

すると、血管を通して歯周病菌が全身に回り、歯周病菌が生み出す毒素が様々な疾患を引き起こすことがわかっています。例えば、、、

狭心症
心筋梗塞
心臓弁膜症
脳梗塞
糖尿病
妊娠性歯肉炎
低体重児
早産
誤嚥性肺炎
骨粗鬆症
関節炎
賢炎
メタボロック
シンドローム

現在わかっているだけでもこれだけありますが、今後の研究によって、他の疾患との関連性がさらに明らかになっていくのではないかと思われます。

なぜ歯周病治療は難しいのか?

歯周病の原因は歯周病菌であり、感染する場所もわかっているのに、なぜ多くの日本人が歯周病にかかったまま治すことができないのでしょうか?

その理由は、歯周病治療の難しさにあります。

理由.1
薬で歯周病を完治させることが難しい

一般的な体の感染症の治療では、抗生剤を投与することで原因菌を死滅させて治癒します。

しかし、歯周病は歯周ポケットという体内と体外の境目に感染する疾患なので、抗生剤の効果が及びにくいのです。

さらに感染した歯周病菌はバイオフィルムという特殊な構造を構成します。
台所や風呂場の排水口にできる「しつこいぬめり」だと思ってもらえるとわかりやすいでしょう。

ぬめりに対して洗剤をかけても除去できないのと同様に、バイオフィルムは 抗生剤に対し1000~1500倍の抵抗性を持つと言われているので、薬で歯周病を完治させることは不可能であると考えられています。

理由.2
感染源の除去が難しい

薬がダメなら、歯周ポケット内の感染源(歯に付着した汚れ)を物理的に除去する方法が考えられますが、これも簡単なことではありません。

というのも、深い歯周ポケットの中を肉眼で直接見ることは不可能だからです。

なので、歯周病の教科書でさえ「手指の感覚や歯石を取るときの音など感覚的に汚れ(歯石)が取れているかを判断する」と書かれている程度です。

でも、考えてみていただきたいのですが、外科手術で「見えない状態」で「感覚的に」腫瘍や感染物質を除去したりするでしょうか?


そのような状態で行われた手術の結果は火を見るより明らかでしょう。

実際、過去のいくつかの調査においても、歯周ポケットの深さが4ミリ以上になると、汚れ(歯石)の取り残しが多くなると結論付けられています。(健康な状態の歯周ポケットは3ミリ以下)

歯周病治療における当院の取り組み

そこで当院では、従来からの古典的な治療法(保険治療における歯周病治療)ではなく、手術用顕微鏡と特殊な器具(顕微鏡を用いた歯周病治療専用に考案された器具)を用いて歯周病治療を行なっております。

こうすることで、「見えない状態」を見える化し、「感覚に頼らない治療」を行うことが可能になります。

「汚れ(歯石)を見て取る」という外科処置の基本を守りながら、手術用顕微鏡と特殊な器具を使った最先端のテクニックを採用することで、より良い治癒を目指しております。

↑よく見ると歯茎が赤く腫れています
↑エアーブローをすると歯石が観察されました
↑きれいに汚れが取れたと思われます

治療費

歯周病治療
歯周病
初期治療
15万円~30万円
歯周外科治療 10万円+材料代 材料代は再生治療を行う場合必要になるケースがござい ます